古事記及び日本書紀の研究 新書版

戦前に発売された本書で津田が試みたのは記紀の科学的分析、
すなわち「神話」か「史実」かの見究めである。
その結果、例えば「神武天皇は架空」と断じているように、
時代の空気におもねることのない筆致は注目に値する。
ただそれ故に本書は昭和15年の紀元二千六百年祭の前日、
発禁となり、津田も不敬罪違反で起訴される。
ところが戦後になると、この津田の科学的検証に基づく歴史観は
俄かに脚光を浴び、「津田史観」と称され
日本古代史研究の本流となり、
その流れは現代へと続くのである。

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